電気依存
寮も大学も、全部停電中だ。
工事かなんかの理由で
9時〜17時、全面停電。
それを知らずに寮にあるコイン式洗濯機に4日分の服を放り込んでコイン投入し、レッツ ドゥ ラウンドリー。20分後に停止。
「あぁ、今日はその日か」
一瞬でいろいろと察し、絶望に浸る。
今までも何回か停電はあったが、
洗濯中の停電はこれで2回目だった。
洗剤が混ざった水風呂にしっかり浸かった衣類を力強く絞り、ずぶ濡れのソレを外に干す。
水滴が止めどなく垂れる。
「停電か。」
このままでは冷蔵庫の肉も傷んじゃうな。
冷凍庫の氷がビショビショに溶けてしまうではないか。
テレビは何も見れない。
スマホの充電もできやしない。
トイレに入っても人感センサーによる電気が点かないから、暗くて見えない。
自分の研究室も然り。
大事な作業もWi-fiが止まってるからできないし、作業が限られている。
いつもは電子レンジで茹でるパスタも今日はコンロに火を付けてわざわざ茹でるしか方法はないのか。
今日はやる気がでない、そんな日だ。
いつものルーティンが電気一つで阻害されているからなのか、今の気持ちを1文字で表せば無である。
まさかここまで自分が電気に依存していたとは思わなかったよ。
と言っても、高校生のとき経験した3.11では、数日間電気のない生活を乗り越えてこれたから、今回のこの停電は大したことないけど。
それでも、電気に支えられて生きていたのかぁ、とひどく痛感。
そして、敗北感。
電気のない生活でもそれなりに満足に暮らしていける、そんな方法を見つけ出し、追い求めて行こうと思ったりもした。