多元的無知

社会心理学の用語。

 

集団が多数の成員にとって望ましくない事態に陥る原因の一つに,実はみんな同じ態度・価値観を持っているのにも関わらず,自分とは違う態度・価値観を持っていると誤推測してしまうこと。

 

例えば,日本におけるコロナウイルス感染問題で,

マスクの供給が需要に追い付いていない。

「トイレットペーパーやティッシュも危ないですよー」

というとんだデマも流れ,一時的にそれらの商品がどこへ行ってもなくなっている。

 

でも需要者のほとんどはおそらく,

「デマとはもちろんわかっているよ,ただ,他の人に買い占められたら困るから買ってるだけ」

という態度である人もいる。

でも,「自分だけは違うと自覚しながら,結局は大勢と同じ行動をしている」のには変わりなく,これがまさに”多元的無知”という書き込みを見て,なるほどなと思った。