中継地点で働くぼく
人間だれしも,一定期間,自分の身を一つの環境に埋めていると,
いろんなものが見えてくる。
その環境の中の雰囲気,業務の内容,日常の流れ..
本当にいろいろ。
上に書いたものに加えて,
ちょっとだけ遅れて見えてくるのが,「人間関係」
大学の頃のサークルとかもそうでしたね。
何回か見学行って,楽しそうだから入部する。
時間が少し経ってから,
「実はあそことあそこは付き合ってて~」
なんてことがあった。
微笑ましさ:悔しさ=4:6
の,あの不思議な感じね。
「青春フライング」ってぼくは言ってるんだけど,
なんで同じスタートラインに立ってる(はずな)のに,
先に走っちゃってるわけ?おかしいよね?
と少し憤慨する。
恋愛とか青春においては,みんなに同時化を求める習性があるから,ぼくってめちゃくちゃ工業社会人やんけ,とわらけてくる。
また,「あそことあそこ,実は裏でバチバチよ」なんてのも
口コミで聞くこともある。
いずれにしても,同じグループなんだから
そういうのはやめてくれよなぁ,なんてうんざりする。
でも,「人間」ていうめちゃくちゃ複雑な構造の動物である以上,これについてはどうしようもないのかなと思う。
だから,なんとも思わないように心がけている。
大人になると,口コミ・人伝えで
「人間関係」を他人から説明されることは減り,
自分の肌で感じることが多くなった。
大学院のとき,飲みのとき,職員室にいるとき,
その場の雰囲気を読み取り,
「この感じ,あれか。」
となんとなく察知するようになった。
例えば,ぼくとAさんがいるとき,Bさんは話しかけてこないけど,Aさんがどっかいくと,Bさんは,ギャグを小出しに話しかけてきた,
なんてことが経験上ある。
Aさんのことが苦手なのか。
まあ,人間だからしょうがないよねぇ,と思う反面,
その瞬間に遭遇するまで,
「Bさんがぼくに話しかけて来ないのは,
ぼくのことを嫌ってるから..?」
と思い悩む日々があったのも事実。
ぼくが無駄に思い悩んだ時間を返してくれ。
AとBは直接的につながることはないけど,
中継地点にぼくがいるから,
時間は多少かかるけど,事務作業も支障なく進む。
Aのすんごい癖の強い変化球をぼくがキャッチし,後ろを振り返って,程よいスピードの癖なしの球で,Bに投げる。
Bは剛速球の球で投げつける。
それをなんとかキャッチし,後ろを振り返って,
程よいスピードの癖なしの球で,Aに投げる。
きっと,AとBの間に設けられたぼくのポジションは,
そんな中継役。
難しいもんですね。