イッツ ア スモールワールド
本日の勤務中,中学生や高校生の頃をふと思い出したんですよね。
どういうシーンかと言えば,
「授業中の教室に忘れ物を取りに来た担任の先生」です。
「失礼しまーす...」
と自信なさげに教室に入ってきて,
授業者の先生が「どーぞどーぞ」と許可するあの掛け合い。
あのシーン,めちゃくちゃ好きだったんですよ。
なんでかって,
「へぇ,この先生とウチの担任,話するんだ」
ていう意外な発見があるからです。
職員室って未知の世界だったもんで,
普段,先生たちはどういう会話してるのか,
てかそもそも,業務連絡以外で話すことなんてあるのか,
そもそもそもそも,険悪な関係ではないのか。
わからないんですよね。
そういった情報って生徒間の口コミからでしか耳に入ってこないんですよ。
「時々根暗な性格のぼく」の耳にも入ってくるから,
生徒間のネットワークって半端ないっすよ。
ただ,そこのネットは,都市伝説的な広がりと一緒で,根も葉もない真実が結構入り混じってたりするもんなんです。それでも,ぼくらはウハウハしていた,虚実を気にすることなく。
となると,事実性を高めるために,
自分の目で見たものが必要になってくる。
だから生徒は,少なくともぼくは,
「お邪魔します先生」と「どうぞどうぞ先生」
と,教室の端っこで行われるわずかな掛け合いを見て,
「犬猿の仲」か,「仲良さげ」かを,常にジャッジしようとしていた。
もちろん,顔色とかも見てました。
言っちゃあ悪いんですけど,
その掛け合いが行われるたびに,ぼくはワクワクしてましたね。
「どうかこの先生らは仲悪い関係でいてくれ!」って(笑)
不穏な空気が流れた方がおもしろいって,
あのときは謎に思っていた。
まあ,今でも少しは,
あのときと似た変なワクワクをしている自分がいます。
でも,この歳になると新たな感情が加わりまして,
「この二人が仲良かったら,どうなるんだろう」
という化学変化のその先を勝手に妄想する自分もいる。