その困り感は年月が経てば。
勤務校の校長は、
どこかフランクな印象がある。
ほら、小学校は当てはまらないと思うけど、
学校長ってなんか怖い印象あるじゃないですか。
近寄りがたいというか腹を割って話せないというか。
なんかオーラがあるじゃないですか。
あ、生徒目線的にも、教師目線的にもです。
でも、こちらの校長は、
自らいろんな先生に話しかけに来てくださる。
で、その人に該当する話題を振る。
話しかけられる側としては、
「あ、見ていくれているんだ」
と、ホッとしながら話せる。
マスクだから顔全部は見れないが、
目元が笑っているから、リラックスして話せる。
口調もガッチガチな感じからは程遠く、
表現に気を遣わずに言えば、
「カジュアル」なのかなと。
今日もわざわざ自分のデスクに来て、
近くの空いているイスをもってきて、
10分くらい談笑していた。
「そうなんですよっ!」
「あぁ、確かに。」
「いつもあんな感じですよー」
などと話すぼく。
たまに、「あれ、今ぼくは校長という役職についている人とお話ししているんだっけ?」と自分の状況を忘れることがある。
それくらい良い雰囲気ってことで。
そうそう、その談笑の中で、
自分が対応に困っている生徒の話題になった。
大きな改善は見られているので、
「まあ、今はだいぶ心に余裕が出てます」というと、
「それでも大変だよねぇ」と心配された。
「でも、働く場所が変わったら、案外その困り感を別の視点から見ることができるかもね」と遠回しにおっしゃられたので、「あぁ、氷山の一角ってやつですね」と返したら、「そういうこと。」と返ってきた。
まあ、そうですよね。
今の勤務校は初任校。
そこしか知らない。
そこの文化・環境・生徒しか知らない。
いろんな学校に勤めた後、
「あのときの困り感」を、ぼくは一体どういう風に見つめ、どう感じるのかなぁ、なんて校長との対話でふと思う。