校則の裏をかくのが爽快で
先生をやっていながら書くのもなんですが、学校て「変な文化の巣窟」だと思っているんですね。
で、ぼくが「マジか」と愕然とした文化に「無言給食」がある。
要は、「子どもたちは給食中、一言も喋らずに黙々と食べる」のを教室または学校単位でルール化したもので、まあ、狙いとしては「お行儀よく食べるため」とか「食べるものに集中することで、食の旨みを味わうことができる」とか、そういう大義名分があるんでしょうね。
でも、教師となった今、
その種明かしがなんとなく見えてくる。
教師じゃなくても分かりきっていたけど。
「子どもたちが騒ぐ=トラブルのもと=仕事が増える」という教師の本音を「教育」や「指導」という名でカモフラージュしてるだけなんですね。
でも、そういう指導をずーっと続けていると、社会人になってからの同僚や上司との会食時、どうするんだろうなとふと思う。
「その時はその時」なのかね。
「大人になっていくうちにどうとでもなる」なんでしょうか。
それとも「そんなの個人の問題だよ!」とでも言うのかな。
「食事中は話さない」というルールを強制しておいて、自分の管轄外になったら知らん顔ですか、とぼくなら思うけど。そのルールが血肉となって社会に出されたら、修復は難しいんじゃないかな。自転車の乗り方を一度習得すると、「乗れないなんてことがそもそもできない」という状況になるのと一緒で。
黙食を強制しておきながら、「最近の若者は、コミュニケーションがなってない」という人を見かけた暁には、ぼくはおそらく憤慨するだろう。
食事✖️会話、「コミュニケーション」のなかで、一番の掛け合わせだぞって。
それを奪った戦犯は、あなただよって。
なんてことを思う。
学校のそういう理不尽なルールが昔から嫌いで、でも、そのルールの裏をかくのがたまらなくスリルで爽快で。