あのとき本当に欲しかったもの
小学4年〜6年にかけて、
ぼくは某通信教材を利用していた。
「塾に行かせるお金はないけど、この通信講座はリーズナブルだからいいよ」と、母が人生で二度目の投資をぼくにしてくれた。
ちなみに一度目は、「野球」ですね。
正直、成績はこれっぽっちも伸びなかった。いや、ほんと驚くくらいに。
各教科、学校の教科書よりわかりやすく書かれていたのは間違いなかった。丁寧だったし。
それでもなんだろ、
ぼくの脳では処理しきれなかった。
解説を何度読んでも、
いまいちピンとこなかった。
「こんな解説なら、わかってくれるよね?」と言わんばかりのイラスト豊富の解説は、全くぼくには意味がなかった。
なんなら、ポイントを溜めれば貰えるおもちゃにかまけて、いつからか、通信講座の目的が「成績向上」から「私利私欲」へ変わっていた。
成績の伸び悩みによるイライラから、母には、「ぶっちゃけおもちゃ目当てだもん!」と吐き捨てたことあるなぁ。
今思うのは、
ぼくがあのとき本当に欲しかったのは、
その通信講座を解くぼくのとなりで、「こう考えるといいよ」 と必要に応じてアドバイスをくれる友達だったんだなぁ。
もしくは、学校で最高のパートナーとメンターを見つけて、その人たちと進めていく。
それだったら、
もうちょっと学力は伸びてたかもね。
なんて思ったりもする。
そういえば、
勉強について聞く友達は
1人もいなかったなぁ。