ぼくの中での「芸術」はこの程度
美術の授業にT2で出てると、生徒に対して周りの先生が「そこはこうするといいよ」とか「そうしない方がいい」とアドバイスをくれたりするんだけど、「そういう指導もあるのかぁ」と毎回思う。
芸術素人のぼくにとっては、作品に良いも悪いもないと思っていて、作者が、ここでいうと子ども自身が、一つの作品に楽しくのめり込んで作業できていればそれでいいのかなって思うんです。
美しいかどうか、きれいかどうか、鮮やかかどうかといった、そういう価値基準だったり評価基準なんかを設けるから、なんら突出していない「一律のナニカ」が生まれる、そういう構造が根付いているのが、学校の芸術分野なのかなと。
「この道具を使って作る」という最低限のルールだけを提示して、あとは「好きなように作りましょう」とした方が、少なくともぼくにとってはものすごく合理的で、その方がクリエイティブなもんが生まれるんじゃないかって思わずにはいられない。
ま、クリエイティブかどうかを判断するのも結局は人それぞれ。
いろんな芸術家の作品を見てると、
正直何がうまいのかわかないものばかり。
こういうところが自分を芸術素人とたらしめる所以なんだけどさ。
結局は作ったものに対しての
作者のメッセージですべては決まるんですよ。
「うわ、深いなぁ」という感想を抱くかどうかも。
白い画用紙1枚に黒の線を2本引いたとするじゃないですか、例えば。
「白い床に落ちているたった2本のバニラビーンズ」という題名にしたとして。
こういう意味深な言葉を添えるだけで
響く人には響くんですよ。
「なんでこんな大きな画用紙にたった2本の線?」
「なぜにバニラビーンズ?」
「どういう気持ちからこの絵が?」
いろんな疑問が生まれて、
「なんか知らんけどむちゃくちゃ芸術的」
てなることもあったりなかったり。
ぼくにとって、
芸術ってそういうポジション。