置き去れば新しく誕生するもの
この間,県教委主催のオンライン授業の講習会が校内でありました。
まあ,たとえコロナがおさまっても,今後また何かあれば,おそらく生徒・教師が学校に来れなくなるはずです。
その事態を見越しての,備えての,
講習会なんだと思います。
昔なんかバズってた言葉風に言えば,
『学びを止めるな!』ってことなんだと思います。
そうそう,ぼくの学校は,そういう事態に備えて,Zoomではなくて,MicrosoftさんのTeams(チームズ)を使うことになってます。
#みんながティームズではなく
チームズと呼んでるのが引っかかる
講習を受けての感想は「Zoomに劣らず,結構便利」ですかね。
といっても,Zoom自体,ほとんど使うことないので,比較のしようがないんですが,それでもなんだろ,イイ感じ。月並みの感想しか言えないけど。
生徒の自宅に通信システムが完備されていることを前提に物申すとしたら,「これなら教師が使いこなせれば,子どもが学校に来なくても学習環境は整備できるかなぁ」という感触ではありました。
その講習会後,廊下を一人歩いていたら,同じ学年のベテラン先輩教師2名の背中が見えた。「Teamsって難しいですけど,ものすごく便利ですねぇ!」「本当ですよね!」など,Teamsを使ってみての感想を言いながら職員室に向かっていた。
でも,次のお二人の会話を聞いて,なんだかものすごく寂しくなった。
教師A:これから先,ああいうICTが増えていくと,
今の私たちみたいな教師なんて,
きっといらなくなっちゃいますよねぇー
教師B:本当にね。私たち教師が教えなくても,
もっと教え方うまい人がネットにはいますしね。
その人たちに任せれば学習は成り立ちそう。
教師A:そうですねぇ。
子どもたちが学校に来なくなるのかぁ。
んー,哀しいかな。
そのお二方の感想と言うか未来予想図は,間違っていない。
そしてぼくも,そうなることをだいぶ前から望んでいる。
そうなることを望む,というより,
そういう学校の在り方も大いにアリってことですが。
それなのに,悲壮感が漂っていたあの会話には,
ものすごく胸が締め付けられた。
どうもシュンっとなって,
なんだか居た堪れない気持ちになった。
時代が変わるってことは,
「これがたまらないよね!」という醍醐味を
どこかに置き去りにして,
「あのときは良かったよね」という懐かしさが
生まれるんだなぁ。
それにしてもあの会話は,
ぼく史上初めての,
新しい「哀しい感情」を芽生えさせてくれた。