君は「手段」に過ぎなかったのかもしれない。
中学校のときに付き合った女の子は、
案外こう見えて2人なんですね。
今日書くのは、そのうちの一人の子。
学年はお互い中1だった頃。
今では懐かしい中学校入学式後に、自分の教室に行ったら、教科書とか渡された。
そして担任の先生お決まりの、「1年間よろしくねー!」のあいさつを余所目に、ふと前方斜め右の約4メートル離れた机に目をやると、綺麗な黒髪の子が座っていた。振り向きざまに顔を見たら、「あ、好き。」という感情が芽生えた。
俗にいう、一目惚れですね。
ものすごくタイプだった。
家に帰ってもその子のことが
脳内にぷかぷか浮かんでくる状況が続いた。
人生初の告白を、6月の終わりくらいにした。
お友達のわざと臭い後押しを追い風に、勢いで告白したらすんなりOKをもらった
けど、1カ月で自然消滅したのが最終的なオチです。
理由はものすごく単純で、告白したのはいいのだけど、それまで一度も、その子とは話したことがなかったんですね。
そして付き合ってからの「女性との接し方」はなおさら未知。
それにほら、1カ月前まで小6だったぼくは
「男女」の関係になった途端に、
周りの目を気にし出して、自分からアプローチをかけれなかった。
もう全然うまく行かなかった。
ぼくは「彼女がいる自分」に惚れていた、
ただのナルシストだったのかもしれない。
で、その状態がズルズル続いて
気づいたら関係が解消されていた。
情けないことに、それも友人からの知らせで。
「別れたんだって?」という質問に、
「あぁ、ぼくらは別れたんだ。」と知る。
悲しくは全然なくて、むしろなんだろな、
ものすごくスッキリしている自分がいた。
あの頃のぼくは「憧れ」に恋焦がれていて、あの頃のあの子はその憧れを叶えるための一つの「手段」だったのかもしれない。知らんけどさ。
とは言っても、あの頃のよく分からないあの感情は嫌いじゃないから、こうして今でも時折、勝手に思い出し、エモくなる。