「先生に言うから」~教師依存の証拠~
学生時代、一番怖かったものは何か、をふと考えてみる。
小学校、中学校での話だ。
冬の部活後に曰く付き(昔、墓場だった)の真っ暗な体育館を横切る ことじゃなくて、
月に1回のペースで給食に出てくる当時超苦手だった
大根おろしがある献立の日でもなくて、
特定の人からイジ(いじめ)られることでもなくて、
小学校にしてはなかなかきつめの日々の部活動でもなくて、
結局のところ
自分の周りにいる児童生徒から
「先生に言うからっ」
と脅されることだったと思う。
脅すではないか。
でも、脅迫に近い。
当時はやんちゃしてたから、
人が、特に女子が、
「本気で嫌がる」と「嫌よ嫌よも好きのうち」の
ちょうど間くらいを狙ってちょっかいを出していた。
記憶上、数々のちょっかいで大騒ぎになったことはなかった。
逆に、良い雰囲気になっていた。
のに、
女子は、すぐに言う。
「先生に言うから」と。
そして実際にチクる。
先生が出る必要がないくらいくっだらないことなんだろうけど、ここで叱らなきゃ、あとあと面倒になると内心思いながら、その先生はぼくを咎めていた。今思えばね。
そのたび叱られるから、
その言葉、またはそれと似たような言葉を聞くと
拒絶反応が起こる。今でも。
ドキッとしてしまうのだ。
でも、思います。
もし学校内で男女問わず、何か起こった際に、
「先生に言うから」が子どもたちの中で横行しているのであれば、
それはそれはその先生(多くの場合は担任)は、
みんなから慕われているのだなぁと思う。
「この先生なら解決してくれる」という子どもたちの思いが根付いているのだから。
誰からも頼られるっていいなぁ、すごいなぁって憧れますよ、昔だったら。
良い先生なのかもしれないですね、昔だったら。
個人的には、
子どもから常に頼られるのは御免です。
無駄に忙しくなるというのもありますが、
彼らが自己解決ができない、他者依存集団ができあがってしまうんじゃないかと思ってしまうんです。
頼まれたら相談にはのる、でも、それを踏まえて判断行動するのはその人自身だし、その人をサポートするのはその周りの子ども集団であるべき、
とぼくは思います。
だから、学校現場でもしあの7文字を聞いたならば、
「あ、だいぶ依存してる」
と察する。