『学び合い』のお話

全能なものはこの世にない。

よく、 「『』でも、流石にこれはできないですよね?」 という類の質問を目にするし、質問されることもある。 そりゃ弱点というか不可能なことだってある。 頭脳明晰・スポーツ万能な人だって、 人間性に難点があったりするじゃないですか。 人付き合いが絶…

思想の板挟み

「どの教育方法が…」と言うつもりはない。 「子どもの幸せ」が教育のゴール地点だし、きっとどの教育も行き着く先はそこなのは重々承知している。 でも、そこに辿り着くまでの手法が、「本当にそれでいいの?」と思えるものがある。 考え方・価値観の違いが…

新しい考えは授業参観から

今日は、西川ゼミ生数名で、『』を実践している高校教師の授業参観へ。 我々は『』総本山所属と言えども、(飛び込み授業・連携プロジェクト以外で)現場に出て実践してみたよ、という者は現職以外にはいないのが実情。 また、『』と言っても、形は様々。 時間…

ぼくが考える個別最適化の条件

音楽って、いろんな音色が一つに集結して出来上がる作品だ。 ドラム、ギター、ベース、キーボード、そして声。 そして、これまでいろんなアーティスト、バンドを見てきたけど、 基本ヴォーカルが作詞作曲をしている。 でも、作詞作曲だからといって、自分の…

だからこそ『学び合い』

ダニエル・ウェグナーのトランザクティブ・メモリー という組織学習をご存知でしょうか。 組織全体が同じ知識を共有する必要はなく、 組織内の誰が何を知っているか(Who Knows What) が共有された状態のことです。 日常生活での出来事を例にわかりやすく説…

自分で陳腐化させる

「自らの製品、サービス、プロセスを自ら陳腐化させることが、誰かに陳腐化させられることを防ぐ唯一の方法である」 というドラッカーの言葉がある。 というかよく西川先生がおっしゃる。 以前こんなブログを書いた。 これは以前、西川先生のブログでも取り…

ぼくは『』から嫉妬されている

教採1次試験を終え、2次試験に向けて勉強する仲間が周りにポツポツと。 試験の模擬授業のためか、授業計画・指導案の添削をお願いされたり、「こういう授業展開なのだけれど、どうかな?」と相談を受けることが最近増えた。 しかし、実際、もう、正直なとこ…

慶応義塾大学の都市伝説と『学び合い』

寝るときは怪談を子守歌として寝る習慣がありますが、 最近は都市伝説なんかを聴きながら寝たりもする。 怖くないものも聴く。 その中でおもしろいなあと思ったものがありました。 オリラジの中田さんが紹介したものです。 “慶應ボーイ”って、「出身大学が慶…

ぼくが恐れていること

このブログの下書き保存リストを見ていたら、 上記のタイトルと 『』の派閥が内乱 という謎の文だけ書き残されている下書きがあった。 これを見つけた瞬間、 「あ~、あれだ。」 とすぐ思い付いた。 以前、場所や日時は言えないのですが、 『学び合い』はこ…

教育現場に立ったらしたいこと

ぼくがどっかの学年のどっかのクラスの担任を持ったら、教室の片隅に本棚を設置する。 適当に、オススメの本や辞書、図鑑の本たちと一緒に『』の書籍数冊も混ぜておくに違いない。 理由は簡単で、クラスの1、2割(上位層のこと)の子は、興味本位で読んでくれ…

青二才でよかった

西川研究室に所属していると、月1でお客様が全国からいらっしゃる。 ゼミ開放日というものだ。 『』を始めようとしている人 『』を実践している人 『』を活用して何かをしようとしている人 それぞれの悩みを持って、上越へいらっしゃる。 今日はそのゼミ開…

質問箱から答える、ぼくの人付き合い

ツイッター内に質問箱を設置してから半年も経っていないはずなのに、気づけば170以上の質問に答えていた。 毎日1〜3通来ますからそりゃそうか。 そうそう、質問箱とは、名前も顔もわからない匿名の方から質問され、それに答えるシステム。 ぼくのツイッター…

What if

『』実践者、いや、『』の理論・考え方を 熟知した人が、企業や事務所、会社を 経営すれば、いろいろとおもしろい結果が得られそう。 まあ、それに関する本はすでに先生が出版してるから、その先はどうなるかは、だいたい予想つく。 『』で学んだ子どもが社…

それもいつかは。

これだ! というものはこの世にはないと思ってます。 「この料理最高やん!一生食ってられる」 と初っ端言い張ってたのに、数十分もすれば 飽きてるように。 「この曲はこの先もずっと聴いてられる」 という曲に限って最初の2、3週間は聴くけど 自分に合っ…

教員養成系大学じゃなくて良かった。

学部生の頃を振り返ってみる。 ぼくは教員養成系大学出身ではない。 かと言って、 「将来の職業はこれ!」という専門的技能を習得するような大学・学部ではなく、地方公立大学の「職業?なんでもどんと来い!」というようなマルチな大学・学部卒である。 だ…

研究授業を見て思ったこと

今日はゼミの後輩の教育実習を見学に行きました。 研究授業というやつです。 校内の先生、ぼくのような外部の人間が見に来る授業で、 まあまあ緊張するやつです。 教育実習の醍醐味のひとつですね。 ここのゼミに所属しているから、 「じゃあその後輩はもち…

ぼくの『』大原則

僕の中で、『』の大原則は2つある。 1つは、「みんなが制限時間内に達成すること」 例外なく、誰も取り残されず、しかも、時間という有限空間の中でどういう結果を残すかを重視したいからだ。 2つ目に、「委任」だ。 「教師がどれだけ子ども集団に任せら…

『学び合い』は宗教って言われるけど

『学び合い』は宗教だよね(笑) なんて言われたことがある。 確かにそうかもしれない。 従来の教育と全く違う方法だから、異端者扱いされる。 かつ、その広がりの勢い(普及率)も、一つの教育としてみれば、尋常じゃない。 (ほぼ)全国に『』の会が存在す…

慎重派は苦手

いろいろとぶっとんでるし、一見現実味に欠ける、なんならデタラメにさえ思える理論があったとして… でもしっかり大きな効果があることを実証済みの、その理論が目の前にあるとして。 理論について書かれた奥義書を一通り読んで、なんとなく理解したのち、 …

なぜあの子がモテるのか?

モテることのなかったぼくの学生時代を振り返ってみる。 小学校は、足が速い人がやけにモテていた。 運動会や体育の時間、その他の体を動かしてみんなに見せびらかす時間が 大いに設けられていたからだろう。 でもぼくは野球はそこそこできても、足は遅かっ…

イレギュラーな飛び込み

昨日は、中学校で全校『』の飛び込み授業でした。 そもそも中学校で『』授業実践は初めてです。 高校でしかしたことがなかったので、なんだかすごく新鮮でした。 「総合的な学習の時間」で『』です。 そのカリキュラムの内容は、 「自分の地元(ふるさと)に…

自分と他の人は見え方が違う

ついこないだ髪を切ったのだけど 同じゼミ生に 「うーん、あんまり変わってないかな〜」 と言われてしまいました。 個人的には、切ったあとに、 「まぁ、結構変わったよなぁ」 と鏡を見て思っていたので、ちょっとビックリしてしまいました。 「え!だいぶ変…

「幸せ」を別の言葉で表現

「一人一人の幸せを」 「20年後、30年後の幸せ」 「幸福のために」 ていうものを自分の人生の中で実現するために学ぶし、人と関わる。 実際、『』でもそれが最終目標なわけですし。 ただ、過去を振り返ると、 ぼくの周りには「幸せ」「幸福」を濫用して詐欺…

その言葉の恐ろしさを具体的に。

『』の本を読んでいると、 「1人を見捨てるクラスは、2人目3人目と見捨て、 そして4人目はあなたかもしれない」 というちょっと恐ロシアな脅し文句が出てきます。 全員が「仲良しこよし!」にならなくてもいい。 くっつきたい人とくっついてもいい。 でも、…

だって、得なんですもん。

ぼくのまわりの同期が、 学校連携プロジェクト(昔のブログでも触れましたが、中期間の実習のようなもの)や学会発表等が落ち着き始め、以前に比べて、教員採用試験に向けた勉強・対策に熱が入り始めている。 去年受かったぼくは、高みの見物をすると思いきや…

『学び合い』飛び込み授業のその先

1か月以上も先の話ですが、ある都道府県の学校から「飛び込み授業」の依頼を受けました。 あ、飛び込み授業とは、こんな感じのものです。 kohdai-0321.hatenablog.jp 「こうだい、ちょっと来て~」 と別室に連れていかれ、 「こうだい、じゃあよろしく~」 …

今日の語り

今日でとりあえず、高校への継続的『 』授業実践が終わった。 本日は、数学等の教科ではなく、キャリア教育を『』でしてみた。 参考教材はこれ。 www.amazon.co.jp 「本通りにやれば本通りの結果が出せる」を口癖にしている西川先生ですが、ほとんどその通り…

矛盾~いじめる本能 vs『学び合い』~

中野信子の ヒトは「いじめ」をやめられない bookmeter.com を最近読んでいる。まだ半分しか読んでいないのでなんとも言えないが、短くコンパクトに感想を述べよと言われたら、われわれ人間はどうしても「いじめ」てしまう生物なのかな、と腑に落ちはじめて…

『学び合い』の授業を見て

『』を知れば知るほど、実践すればするほど 「他の『』実践者はどんな感じなのかな?」 と身内ではない外の実践者の『』実態を知りたくなる。 じゃあ、あらかじめアポを取って、見に行こう と思い付き、ゼミ生4人を引き連れて、山形県の某中学校へ『』授業…

麻痺

大学院の授業で、「主体的・対話的で深い学び」方式の授業を、ある教授が紹介してくれました。 なんでも、教師ではなく子どもが主体の授業で、それが自分の研究なんですって。 で、見せられた動画やプレゼンを見たら、おったまげました。 え、教師主体じゃん…